じゃあ、その思い出を探しに行こうか。![]() メーカーはハイクオソフト ○はじめに 発売されてから、かれこれ一年とちょっとたつのでしょうか。 のの、ののと騒がれていた頃が、遠い昔のように思われます。 また、人気投票であった一騒動も、遠い思い出となりました。 ののの校内放送も終わってしまいましたからね。 ハイクオソフトはあと何年のので戦う気なんだろうと思いながら、すっかり通り過ぎてしまった過去の記憶を呼び起こします。 しっかし猫宮ののというキャラはすごいキャラだったなあ。 いったい彼女のおかげで、どれほどの漢たちがロリコン地獄に堕ちていったことでしょう。 僕も……いや、僕は違った。 そう、僕は断然雪 亜凛沙派だった。 ああ、思い出していく亜凛沙との日々。 彼女に向かって「バッキャロッ! なんでずっとツインテールじゃないんだ!!」と叫んだ日々。 なんて薄気味悪い思い出なんでしょう。 ですが、ふいに懐かしくなります。あの頃、あんなに盛り上がっていた頃が。 本作は、そんな思い出を拾い集めるお話です。 そうです。全て過ぎ去ったことを現在から集めていくストーリーなんです。 これってなかなか斬新ですよね。 ○試み、新しく 夏休みの終わり。 通っていた学園が廃園となった。 別れの日。 幼なじみ達は、それぞれの想いをタイムカプセルにつめ込んで 三年後の再会を約束した。 ――約束の夏。 変わってしまったものも 変わらないものもあわせて 思い出の学園で 成長した幼なじみ達との思い出探しが、始まる。 三年後、あの子はどんな風に笑うんだろう…。 ― 公式ホームページより抜粋 ― はい、というわけで、作中における現在は三年後の今というわけなのです。 つまり、全てが終わった状態から始まるというわけなのです。 終わった状態に現在があるので、現在が展開していくことも、劇的変化を見せることもありません。物語はタイムカプセルを探す過程の中で思い出す回想を軸に展開していくのです。 というか、ほとんど回想です。 エピソード的にじゃんじゃん進んでいきます。 いやあ、なかなか新しいですね、現在を進行させずに過去を進行させるなんて。 だってですよ、エピローグから本編を振り返っているようなものなんですから。 極端なことを言えば、この手法だと現在で会話をしている相手は絶対に作中では死なないんですよ。過去で死ななかったから、現在を生きているわけなんですから。 つまり、トリッキーなことができないんです。 よくあるじゃないですか、実は不治の病を抱えていたとか、突然事故に遭ったとか、そんな飛び道具が使えないんですよ。まあ、お話が安っぽくなるんでそんなことして欲しくもないんですけどね。 要は、制約がかかるんです。作り手に。 答えを一番最初に我々プレイヤーに見せなくてはならないんですから。 そして、その答えを伏線として利用しているスタイルは、上手いなあと思いました。 最終的に、回想によって構築された物語を、現在によってまとめます。 まとめると言っても、「結ばれる」ぐらいのレベルなので、もうホントに過去によってつくられている物語だと言えます。 他にも、「もうひとつのよつのは」なるifルートがあるんです。 あの時こうしてしまったが、こうしていればどうなっていたか…… というのが、そのキャラを攻略した直後に始まります。 これがね、非常によかった。 ストーリーうんぬんの話じゃなくて、僕自身こうしていればどうなったんだろとプレイ中に思っていたことが、そっくりそのまま「もうひとつのよつのは」で展開されたからです。 僕は外人でもないのに、Whoa!と驚いてしまいました。 ワザとですよね。 ワザと「あのときはこうしてろよ」とプレイヤーに思わせ、それをキャラクリア後にプレイさせる演出がなされていたと思います。 上手いですねえ。驚きです。 それにテキスト表示も可愛らしいです。 一般的なテキスト表示と漫画の吹き出しを足して2で割った感じです。 目パチや口パチも完全装備でしたし、細やかに頑張っているなと思います。 なんというか、全体的に親切なんですよ。 プレイしながら、親切なメーカーだなあと感じてしまうほど。 実際親切なメーカーさんだと思いますしね。 そうですねえ、ありふれた作品を出そうとするのではなく、オリジナリティを持たせ、それと作風を丁寧にリンクさせる姿勢が窺え、結構好感触です。 ○ストーリー めくるめく甘酸っぱい、青臭い学園ストーリー。 まさにそんな感じのストーリーです。 シリアスなんて皆無です。 何か一波乱あったのか、と思わせておいて、実はそんな大したことではなかった…みたいな肩透かしはありますけどね。 でもまあ、はっきり言いますけど、 萌え もげええぇぇぇええええッッッ!!! やばいっす。なんでこんなに萌えるんだろうと思うぐらい萌えます。 みんなしっかり幼なじみしてますし、共同生活感がとてもよく出てますし、みんないい子ですし、いやはや、もげえええええ。 別に「もげええええ」と言いたいだけではありません。 これはホントに強力な萌え要素を装備した作品なのです。 その一番の理由が、これです。 ○猫宮のの という巨像 全てがミニサイズの愛くるしさ、なんとも犯罪的心理を呼び覚まされるキュンキュン声、かつ関西弁、その上世話焼きで、家事がとても上手で、愛嬌があって、可愛らしくて、ペタコン胸を気にしていて…… 化け物です。 連邦の白い悪魔なんて目じゃありません。 ハイクオソフトのロリな悪魔、猫宮ののです。 眉間に稲妻のようなウニョウニョを光らせ「そこやろか」とライフルを放つのです。 亜凛沙派の僕ですが、のんさんの実力は認めざるを得ません。 確かに、ある種の奇跡のようなキャラです。 この魔物に、どれほどの同志たちが敗れていったことでしょう。 どれほどのつわものたちが、戻っては来れぬ道を歩くこととなったでしょう。 そうなんです。本作は、のんさんの力で持っていると言っても過言ではないのです。 きっと本作にハマった方のほとんどは、のんさんファンなのではないでしょうか? それほど強力な引力を持ったキャラです。 ですがね、亜凛沙だって負けていませんよ! 亜凜沙なんてねえ、頭噛むんですよ!! 病弱キャラなのに、よく主人公を噛むんですよ!! どうですか、すごいでしょ!! えっ、全然伝わらない? なぜですか、なぜ頭を噛むという萌え要素を理解できないのですか。 僕はとっても悲しいです。 内気で、おとなしいあの子が、水を怖がってスク水姿のまま主人公に飛びつき、恥ずかしいのに水が恐くて主人公から離れられない。困った困った、どうしようどうしよう、とテンパって出した結論が頭を噛む 堪りません! グゥレイトゥォー! 他にも、指を噛まれたりするんです。口クセの悪い子です。堪りません。 まあ、中の人贔屓もあったりするんですけどね。 他にも天地 祭だって素晴らしいです。 強がりの寂しがりやで、頭が良く、主人公と一緒に悪巧みをしたりします。 そしてツッコミとして主人公をよく蹴ります。 姉さん的存在、とまではいきませんが、頼りになるナイス・ガールです。 ここまで書けば、だいたいどんなキャラかおわかり頂けたかと思います。 なんだテンプレ通りじゃないか、いいえ、違うんです。 実はこの祭さん、極度の人見知りなんです! 主人公やのんさんなどの幼なじみ以外の前では、どもったりするんです。 うはっ、このギャップ、まるでコークスクリュー! 個人的には、亜凜沙の次に好きなキャラだったりします。 えっ、柚姫 衣織? ああ、あの巨乳のにぎやかしね。 いらない子とまでは思いませんが、特別必要な子だとも思いません。 まあ、マスコット的存在としてふわふわしてりゃいいんじゃないでしょうか。 あとは、サブキャラである男性陣がしっかりキャラ作りされていてグッドです。 ボンとか、とも兄とか、山本先生とかね。山本先生は最初こそ「何じゃコイツ!」と酷い差別意識で迎えてしまったのですが、プレイしているうちに味が出てきて、かなり好きなキャラとなりました。長いものには巻かれる、ちょっと壊れ気味、などアクの強い部分があるのですが、締めるところは締めています。好感持てますね。 ○音楽とか絵とか 作風と非常にマッチしている音楽だと思います。 全体的に甘酢っぽく、どこか懐かしく、うん、合っているんじゃないでしょうか。 主題歌「よつのは」がそれらを端的に表していますね。 こういうの、好きですよ。 絵は評判通り、よい出来です。 ただ、もっと一枚絵があってもよかったのではと思ってしまいます。 決して少ないワケではないんですけどね。 まー、両者ともいい感じで雰囲気をつくっていてグッドテイストです。 ○まとめ いい萌えゲーです。 萌えゲーとしては、なかなかやりおるわいです。 なのでシナリオ重視系作品と同列で評価するのは、少々かわいそうです。 そうですねえ、遠い昔に過ぎ去った学校生活を思い出したい方、 ほのかに懐かしく、爽やかにしんみりした作品をプレイしたい方、 うるせー! 俺を萌えさせろー!! という方は そうさ、俺はロリコン大王なのだ!! というサムライはぜひプレイしてみてはどうでしょうか。 上質な雰囲気に包まれた萌えを体験できること間違いなしです。 ほのぼのストーリーなので、物足りなさを感じてしまうかもしれませんが、 それもまたよしということで。 評価 75点 よつのは 初回版
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