( ゚д゚)![]() メーカーはLump of Sugar ○僕はとても楽しみにしていました。 実はこの「いつか、届く、あの空に。」、結構楽しみにしていたんですよ。 どれぐらい楽しみにしていたかっていうと、あえて体験版をやらず、情報も公式サイトで仕入れるだけに留め、とにかく発売日が来るのを堪え忍ぶように待っていたんです。 僕は想像していました。 きっと本作は感動系の作品なんだろうと、いわゆる泣きゲーなんだろうと。 巽という名家の落第者である主人公が、家から離れ、空明市に辿り着き、そこでヒロインたちと触れ合い、ときにはすれ違いを経験しながら一回り成長し、家の呪縛から逃れる……そういう純愛系泣きゲーを予想していたんです。 そりゃあの公式を見れば、こんなふうに予想するのも仕方のないことです。 というか、それ以外に何を想像すればいいんですか。 僕が悪かったんですか!? 悪かったんです。 事前情報を皆無にしていた僕が悪かったんです。 そうなんです。 確かに感動はありました。純愛モノと呼んだって構わない作品でした。 でも、僕が予想していたモノとは根本から異なる作品だったのです。 ○僕はお茶をふいた。 ざっくばらんにあらすじを説明します。 主人公は、芸術家を数多く輩出する巽家に生まれた巽策。 しかし策は巽でありながら芸術的才能がなく、また兄がとても優秀であったことから、家での居場所を失っていく。 そんなある日、巽家を代表して空明市へ誰かが出向くこととなり、策は自ら挙手しその任に着く。 それは家から逃げるように、自らを保たせるように。 空明市で策を待っていたのは、巽家の分家である唯井家の代表・ふたみだった。 彼女は告げる。自分は策のヨメだと。自分たちは夫婦であると。 突然の展開に戸惑いながらも、空明市での生活は始まっていく…… ラブコメですねえ。 なんかもう狙ったような萌え展開が始まります。 僕は正直「なんだかなあ……」と思いながらプレイしていました。 ふたみは策のことをお主人ちゃんって呼ぶんですが、 なーんか呼ばれる度に体中がむず痒くなります。 ていうか、わりとシリアスな場面でもお主人ちゃんなどと相も変わらずのたまうわけですから、 雰囲気ぶち壊しも甚だしいです。困ったちゃんです。 このままダル〜イ感じで終わるのか。 このまま毒にも薬にもならないストーリーが展開されるのか。 なんて心配していたら、 いきなり伝奇モノ!! ブッとお茶をふきました。 結界だとか異能の血だとか、なんですかこの展開は。 僕は策が「トレース・オン」と言い出してしまわないかハラハラしました。 まあでも、いいかと。これはこれでいいかと。 嫌いじゃないですからね。 頭を割り切って楽しもうと思ったら、 突然セカイ系展開。 ↓ 突然クローズアップされるそれぞれの生き方。熱い展開。 ↓ 唐突になんかバカでかい狼と戦う。 ↓ 感動のラスト! ( ゚д゚) ( ゚д゚) うそーん ちなみにこれは、ふたみルートの展開なのですが、予想外の連発です。 これを世間一般では期待を裏切ると言うのでしょうか。 いやあ、飽きようのない(笑)ストーリーに大満足です。 ○致命的な欠陥 とはまあ、わんわん言ってきましたが、ここいらでちょっとマジメにやってみようと思います。 本作をプレイして驚かされるのは、その強引な展開です。 そのシーン自体には特別何も感じないのですが、シーンとシーンを繋ぐ部分が弱いため、 ものすごい唐突感を覚えてしまいます。 このことを端的に表しているのが、そのシーン内における時間の経過ですね。 キャラと会話していたら背景の空が突然夕焼けになり、それを説明する「気づけば夕方になっていた」みたいな描写がされます。 いや、ちょ、ちょっと待ってよ。 青空から夕焼け空に変化する過程が根こそぎ省かれているじゃないですか。 これには違和感を覚えずにいられません。 つまり、流れがないんですよ。 物語というのは一つの大きな流れによってできています。 あそこで盛り上げるから、ここでは一旦下げて、ちょっとプレイヤーに苦痛をあたえといて…… というような構成が必ずあるのです。 ですが本作にはありません。 せいぜい伏線らしきものぐらいで、あとは制作者側が見せたいシーンがボンボンと投げられてきます。 ここを読ませたいんだなあ、ここを見せたいんだなあ。それはよくわかります。 わかるんですが、それだけです。 流れがないため、ぶつ切り感がすさまじく、面白味が半減しています。 もう少し丁寧に作品をつくって欲しかったですね。 ○行間を読むと言えば、聞こえはいいでしょう。 どうも本作を「頭を使う」だとか「理解力がいる」だとかと仰る方がいますが、いくらなんでもそれは言い過ぎだと思います。 単純に作品に問題があるからそうなのだと思います。 プレイヤーが受け身に回るのではなく、積極的に物語に参加しなくてはならないという意見もあるようですが、個人的にはそんな肩肘張らなくても…と思います。 はっきり言っておきたいのですが、本作は決して双方向的要素を含む作品ではありません。 したがって、我々が能動的姿勢を貫かなければならないワケではないのです。 もし本作を制作者は双方向的作品と位置づけていることがあるのならば、もう一度ポストモダンを勉強してこいと言わざるを得ません。 こんなことは言いたくないのですが、本作はライターの力不足が顕著に表に現れ、その結果我々が脳内補完を行わなくてはならなくなった、というだけのことです。 これは結果としてプレイヤーに依拠する比率が高まっただけであり、意図的にプレイヤーを巻き込もうとしたのではありません。 だから「わけがわからい!」や「意味不明」などと言われても仕方がなく、そんなプレイヤーの方に「行間を読め」「想像しろ」と言うのは誤りではないでしょうか。 説教くさくなってきましたね。歳はとりたくないものです。 そうですね。要は、気楽に楽しみましょう、ということで。 ゲームなんですから。それもエロゲーなんですから。難しく考える必要なんてないです。 それに、個人的にはとてもわかりやすいお話でしたよ。 むしろベタな印象を受けました。 や、「なんだかんだ言って俺には理解できたけどねぇ〜」とか 「まあ、これが宿命ってヤツ? えっ、何のだって? 決まってるだろ、才能のさ」とか 「なんでメメ攻略できないの? マジあり得ないし。マジ告訴だし」とか そんなことを言いたいわけではありません。誤解しないでください。 ですから、あの、展開にさえついて行けたら、何のこともないお話ではないかと。 この展開について行けたらというのが、難しいのかもしれませんけどね。辟易して。 ○まとめ それなりに面白いお話ではあるのですが、 流れがないという欠点と呆れてしまうテキストが全てを台無しにしています。 例えば「くるり、くるり」という言葉が作中に何度か登場するのですが、強調のためかリフレインされるところがあります。それも、そのまま繰り返すのではなく、「発狂(くる)り、発狂(くる)り」などというワケのわからないルビをふって登場します。 えぇ〜〜〜〜〜。 こんなのがザラにあります。 もうね、お前はポエマー中学生か、売れないヴィジュアル系バンドかとツッコミたくなります。 こういうのに肌が合わない人は、回避すべきでしょうね。 なんというか、全体的に描写不足ですよね。 総集編をプレイしているような感じでした。 ああ、そうですよ。まさに総集編でした! 流れがないのも総集編ならではなのです。描写不足も総集編だからこそなのです。 つまり本作は「いつか、届く、あの空に。」ダイジェスト版ということなのです。 いやあ、実に本編をプレイしてみたい。 地上波版をプレイしたかった。残念、残念。 評価 70点 この作品から得た教訓 → 体験版はちゃんとプレイしましょう。 いつか、届く、あの空に。初回版
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結構いいと思いますよ、この作品。 |
ヨッシー 2007/03/30 21:44 |
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